なぜ、どこにでもある2,000円のただのペンケースが、35,853円で売れたのか?

こんにちは、伊野波です。

ずいぶん昔の、2014年ころ話題になっていたそうなのですが、ヤフオクで、2,000円で販売されていた、どこにでもあるただの革のペンケースが、約1週間ほどで、約18倍の35,853円まで価格が跳ね上がり、落札されたらしいです。

もしかしたら、ご存知な方もいらっしゃるかもしれませんね。

なぜ、どこにでもあるただの革のペンケースの価格が、
そこまで跳ね上がったのか?

それが、ストーリーの力なんです。

言うまでもありませんが、
実質的なこのペンケースの価値自体は、他のペンケースと何も変わりません。

しかし、そこにこのペンケースにまつわるストーリーをくっつけることで、機能的な価値以外の付加価値がついたのです。

この出品者の商品説明文がそれにあたります。

このペンケースは、「彼女へのプレゼント」として購入したものだったらしいです。

そんなに長い文章ではありませんが秀逸です。
思わずちょっと笑ってしまう文章です。

読んでみてください。

2年前交際していた女性へのプレゼント用に購入したものです。

当時彼女は事あるごとに「学園祭の実行委員だから忙しい」と言っていたため、学園祭が終わって会えたときに渡そうと考え、9月頃に購入しておきました。

それから1月も経たないうちに彼女は学園祭実行委員で仲良くなった他の男と浮気をし、自分にはメールにてその旨の報告がありました。

当時の私は荒れに荒れ、その勢いで近所のキックボクシングジムに入会しました。

失恋によるあまりの辛さに一時は自殺も考えましたが、2年間猛練習を積みながら研究室での研究にも死に物狂いで取り組み、まさに必死に生きてきました。

そして先日、この「必死に生きてきた経験」を面接で赤裸々に語ることで、以前の自分自身では考えられないような大企業に就職が内定しました。

年末には自身の人生初となるキックボクシングの試合が控えています。学生生活最後の年ということで、2年間トラウマとなっていた彼女の思い出を振り切り、自分自身の新時代の幕開けの第一歩とするべく、今回出品を決断しました。この商品には私が必死に生きてきた「意志力」、そして「憎悪や悲しみを優しさに変える力」が宿っています。

我が家で飼っていたハムスターも、商品の外箱に触れただけで充電したてのヒゲ剃りのように元気になっていました。

人生に悩んでいる。許せない人がいる。過去にとらわれている。そんな方々が前に踏み出す決断をするための助けとなれば幸いです。

外見上は本革の赤いペンケースです。一切開封していませんでしたので外見は非常に綺麗ですが、数多の戦場をくぐり抜けてきたベテラン海兵隊員のような頼もしさを感じます。これが「生きる力」なのでしょうか。

状態の感じ方には個人差があることをご理解の上、ノークレーム、ノーリターンでお願い致します。

また、入札者の方の評価によってはこちらから入札を取消させて頂く場合もございますので、ご了承ください。

いかがでしたか。
これがストーリーの力なんですね〜。

先日より、コンテンツではなくコンテクスト(文脈・背景)が大事だよーとお伝えしていますが、あなたのサービスや商品にはどんなストーリーがありますか?

それを表現することで、共感してもらったり、他の人との違いが自然と出ると思います。

なにか気づきや参考になれば嬉しいです。

今日はこのへんで。

ありがとうございました。


伊野波

整体師・セラピスト最強のバイブル解禁!!

オンラインで学ぶ!99%の整体師が知らない「身体の使い方の秘密」

あなたの施術を根本から改革する!古武道から紐解いた「身体原理」の秘密を徹底解説!